こんなことしてるなんて…周りの人が見たらひくだろうな。
俺はヤダ!って言ったのにさ…不二がノリで始めちゃってさ。
今なんて服全部脱がされて俺…ハダカなんだよ。
「英二と前からしたかったんだ、車で!」
「俺はいつもみたいに家がよかったよっ」
「そう?車ですると狭いし、一緒に車も上下に揺れてくれるからいい感じになる
ってマニュアルに…」
「マニュアル?!」
俺の知らない間にそんな本買ってたのかよ!
信じられない!!
「英二も読む?今度貸してあげるよ」
「いいよ!!!もぅ!」
話を聞いてると不二は探求心旺盛で日頃のマンネリを解消するべく、日々勉強中
だとか。
って知らないし!!
新しいことなんて挑戦しなくていいっての!
「英二…愛してるよ」
「ん…ぅ!…あぁ…はっ…」
いきなり俺のいいトコを愛撫していく。
ホントに車でやるなんて…考えられないよ…。
俺の意見なんてまるで無視して首に沢山の赤いしるしが付けられていく。
消えないようにと強く同じ所を吸われた。
「…気持ちいい?」
「んっ…すごく…イイ…よ…」
舌で撫でられる度にゾクゾクした気持ちになって…身体が自然に不二へと開いて
いく。
こんな淫らな姿…晒したくなかったけど…気持ちよくてセーブが効かない。
俺の胸元の突起を食べちゃうんじゃないかってぐらいに、何度も口に入れては離
して…トロトロに溶けてしまいそうだった。
「はぁ…あ…うぅ!!」
「ごめん…痛かったよね」
少し噛まれて歯の跡が残る。
意識もだんだんとボヤボヤしてきた…
「英二…ここ勃ってるよ?もう出ちゃいそうだね」
「ふぅ…う…ぁ…で……る…!」
「じゃあ…もう少しの我慢だからね…」
不二はそこに手をかけると俺は力を入れて出ないようにする。
我慢なんて…どこまで…続けられるかわかんない…!
不二の細くて冷たい指で俺のを撫でる度にビクビクしているのが自分でもわかる
。
あ…出そう…っ…でも…!
「いい子だね…英二…あともうちょっとね」
不二は俺をくわえる。
歯が当たらないように出したり入れたりの繰り返し…
もう夜だから視界は暗く、車内は思った以上に狭くて足を何度か閉じそうになる
。
でもその度に不二は手で俺の足を払い退けて…俺の先走りを舐めていく。
「もう…げんか…い…!!」
「…英二、見て」
俺をくわえたままの不二が視界に入った。
その姿に興奮して我慢していたものを不二の口の中へ全部吐き出した。
「不二…!!」
「…美味しかった。たまに逆もいいだろ?」
「う…そうだけど…」
ごちそうさま、と言って口の端を拭うと不二はポケットからローションを出す。
今回は苺の香りだとか。
「春らしいやつにしたんだ」
「〜!なんでもいいよ!!」
不二が手に取ると車に苺の香りが広がる。
前のより香りがきつかった。
「英二…いいかな」
いいかな、なんて言っても俺が返事する前にもうやってるし。
不二って会ったときからなんとなくヤラシイ感じがするなって思ってたけど…
もしかしてヤることしか考えてないんじゃないかって思うこともある。
だから時々不安になる…。
「また何か考えたね、英二。言わなきゃこの続きはしないよ」
「でも…不二…傷付くかもだよ?」
「いいから」
「俺のこと…好き?こんなにヤラシイことばっかしてるから…本当は身体だけ好
き───」
「そんなことだろうと思ったよ。わかった、愛の言葉が足りなかったってことだ
ね」
不二は手につけていたローションをティッシュに取り、片付けてしまった。
上のシャツも着てしまう。
俺はやめたいわけじゃないのに!
必死になって不二の腕に抱きついた。
「違うの!不二…確かめたかったの…お願い…やめないで」
「…身体だけが目的なら今頃飽きて英二のことを捨ててるはずだよ。
身体しか興味ないってことは相手は誰でもいいわけだし。
でもね…僕は英二だけいてくれれば他には何もいらないんだよ。
わかってくれるかな…」
不二は俺を抱き締めた。
不安がる俺をなだめるように。
不二は言った。
足りないとばかり求めるのは身体じゃなかったって。
必要なものは言葉だって。
それを上手く俺に伝えられなかったのは自分が悪いって不二は言ったけど、
俺が不二を信じていないのが悪いんだって思った。
「決してこれからは不安になる必要なんてないからね。僕は英二を愛してる」
その言葉がずっと頭に響いていた。
不二を信用しないなんて…ダメじゃん、俺…。
「続ける…?」
「もち!」
俺は不二に身体と心を開いた。
