俺は次のテストで不二に勝てたら何でも不二に命令できる。
言うことを聞いてもらえるってこと。
いーでしょ!
なんて…今までのテストで不二に勝てたためしがないんだけどね〜。







「英二、頑張ってね」

「ムキー!なんだよ〜その余裕は!!どうせ勝てないと思ってんだろ!絶対負けないからな〜!!」






テストの結果はやっぱり…負け、負け、負け…。
はぁ…なんだよ………あれ?
一教科だけ…は…






「やったあ〜!不ー二に勝った!不ー二に勝った!」

「参ったね…全部勝てると思ったのに。残念」

「人をバカにするなよ〜?俺が勝ったから言うこと聞くよね?」

「はいはい…(たった一教科だけなのに)」

「何か言った?」

「いや何も…で、何をすればいいんだい?」






俺から不二に命令…それは!!!

首輪をつけてペット化!






「英二にそんな趣味があったとはね」

「普段お前が俺にさせてんじゃん!だからっ仕返し!」

「僕は英二に猫の格好をしてもらって首輪をつけさせてるだけだよ」

「同じだよ!でも…不二は猫じゃなくて…」






狼〜!
だって可愛いのよりかっこいい感じの方が似合うんだもん。
これはまさにナイスアイデア!

早速学校の帰り、不二の家に寄った。
だって道具は不二の家にあるからさ。
…趣味がやばいのは不二の方じゃんか!






「何か言ったかい?」

「んにゃ〜独り言だから気にしないで〜」






じゃあ不二をペット化しちゃうぞ〜!
首輪を填めて…リードを持てば!
俺がご主人様だ〜!






「あぁ…なんだろこの侮辱感…君にものすごく負けた気がする。でもその前に狼はペットにできないと思うけどね」

「いいんだよーなんでも!約束は約束だからね!ゆびきりしたの忘れてないよね?」

「忘れてないよ…はぁ」






じゃあ何しようか?
ナニするって…俺ってばヤらし〜!






「あの…もしもし?大丈夫?英二」

「へ?う、うん…あっじゃあね〜ペットは〜ご主人様の言うことを聞け!」

「うん」

「えっと…その…」

「どうしたのですか?ご主人様」






俺…不二にいつもされてることを仕返しに、と思ってやろうとしたけど…恥ずかしくて言葉にできない…
その…命令が…言えない…






「僕はなんでも言うことを聞くよ?どうしたのかな、ご主人様は…元気がないみたいだなぁ…フッ…」






あ!今、鼻で笑った!
むかつく〜!!
なんかバカにされてる気がしてならない!
ひどい!
俺だって…俺だって…やるときはやるんだから!!






「お…おれの…俺の…」

「ご主人様の?」

「う…えっと…その…な、な、な…」

「ななな?ご主人様、言ってることがわからないです」

「(ムカッ!)舐めて!!!」






なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないの?!
これじゃ俺が罰ゲームみたいじゃんか!






「ん〜…どこを舐めればいいか言ってくれないとわからないなぁ」

「お前〜!!わかっててそういうこと言うなよ!!」

「ご主人様怖いっ!やめて下さい〜」






完全に俺が遊ばれてるパターンだ。
最悪…。





















「だから最初からこうすればよかったんだよ。英二、もう無理するのはやめようね?」

「うぅ…無理したわけじゃないもん!本当は…ホントは不二を俺の言いなりに…!」

「今なんて言ったのかな?このエロ猫が!!」

「にゃぁんっ!やぁだぁ〜!!」






不二怖い〜!
俺だけがエロいんじゃないもん!!
ふぇ…もう完全に負けてる。

結局ゆびきりで約束したっていつものパターンになるわけで。
不二に命令なんて到底できるわけもなかった…。